OlaがRidlrを買収 公共輸送サービス強化のため vol.453

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

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Ola acquires Ridlr; to digitise public transportation

▷OlaがRidlrを買収

Uber’s India rival Ola could add public transport services following latest acquisition

 

Uberのライバル、OlaRidlrを買収したというニュースです。

Kayoreena
まずはUberOlaRidlrってなんだ??という話ですね。

 

レベル1 Uber,Olaとは何か

Uber,Olaとはインドの2大タクシー配車アプリです。

参考記事▷インドの配車アプリ大手「Ola」が自社リキシャ(三輪タクシー)に無料Wi-Fiを提供、一方Uberはインド市場に苦戦

インドの配車サービスOla、最大のライバルUberとの競争に向け3,600万米ドルを調達

 

2015年12月、オンデマンドタクシーの大手4社(Didi Kuaidi、Ola、Lyft、GrabTaxi)が団結し、グローバル企業  Uber  と激しい競争をすることになった。この提携のもと、旅行客は、自分の国で使用しているのと同じアプリで現地のオンデマンド配車サービスにアクセスできるようになった。4社はこうした取り組みを通して、2016年第1四半期より東南アジア、インド、中国、アメリカの主要地域をカバーすることを目指している。

Uber は世界で2番目に急成長しているインドに2012年に上陸して以降積極的な展開をみせているが、Ola は Uber との苦い闘いを強いられてきた。Ola は、Uber と国籍や料金設定を巡る争いをしてきており、規制の障壁については両社ともに政府と論争を交わしてきた。

 

Back Numberでもたくさん紹介しているので、ご存じの方も多いかとは思います。

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2大タクシー配車アプリですが、UberとOlaはライバル同士になります。最近、Uberが東南アジアでGrabに売却されたことで、ついにインドでOla VS Uberの戦いに決着か?!と憶測が飛び交いますが、今回は「OlaがRidlrを買収」したという話です。Uberではありません。

 

レベル2 Ridlrとは何か

Rildrは私ははじめて聞いたのですが「インドで初のローカルトランジットアプリ(直訳)」だそうです。

路線図、運賃、運行情報の確認、スマートカードの入金、バスチケットの購入、駐車場検索などが可能になります。

この動画が分かりやすかったです。

Ridlrはインドで人気の乗換案内サービスTrafflineの創業チームが新たに作ったサービスで、50万ダウンロードを超え、10万人のデイリーアクティブユーザーと50%以上のリテンション率を持つと発表しています。

インドのバスや電車は日本と異なり、常に遅延しているような状態で、いつ着くのかわかりません。Ridlrはそれらの公共交通機関と提携して、情報を取得したり、GPSを利用することで正確なタイムテーブルを作成しているようです。

参考URL▷http://liveindia.jp/weekly-funding-news-2/

 

OlaがRidlrを買収

TechCrunchによると、この取引は5000万ドル近い株価がつき、これは以前の報告書に基づいて想定された金額よりも高い数字になっています。

2010年に設立されたRidlrは、インドの17都市で公共交通機関のチケットを購入したり、IOTデバイスを使用して交通渋滞を監視するための個人用輸送ポータルとして機能しています。

同社はすでに、Times Internet, Matrix Partners (which is also an Ola backer.)などの投資家から600万ドルを調達しています。

 

Olaは、Ridlrを今後、どのように取り入れていく予定かは未定であるとのことですが、今回の買収は「Ola」が今後、さらにインドと他の海外都市においてのサービス展開を強化していく上では非常に重要であるといえます。自転車シェアリング、食糧配達、モバイルウォレットなどのサービスを既に提供していますが、来月には、新しいサービスを増やす予定とのこと。

 

RidlrはOlaのナビゲーションを改善し、公共交通機関の予約オプションを追加する可能性があるとのこと。それはUberが持っていない戦略であり、サービスの差別化につながるのではないかと期待されています。

 

今回の取引は、Olaにとって7番目の投資となります。

最大の支出は2015年に2億ドルでライバルTaxiForSureを投資した事例で、昨年12月にはFoodPanda India(食のデリバリーサービス)も同様。他にも、タクシーのラジオサービスGcabs.in、旅行計画サービスGeotagg、支払いサービスのQarthが事例としてあります。 Zipcashにも少額投資しています。

 

現在は今後のインド市場における、OlaとUberの動きが注目されています。

UberのCEO、Dara Khosrowshahiは、これまで以上に世界的な撤退はないと発表。UberとOla間の継続的な対話については、 Uberの関係者は、中国や東南アジアとは異なり、同社のインド系サービスは現地のライバルに先んじていると考えているため、統合を強要する必要はないと考えているとのこと。

 

OlaがRidlrの仕組みを取り入れ新たなサービスを展開することにより、インドによる配車サービスのパワーバランスはどのように変化するのか注目です。

 

参考文献:https://techcrunch.com/2018/04/02/ola-acquires-ridlr/

 

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
Kayoreena
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