なぜGoogleやFacebookはインドに投資しているのか?

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

本日は「なぜGoogleやFacebookはインドに投資しているのか?」という題材の記事です。

米国大手IT企業がインドに揃って投資

7月13日、インターネット検索大手のGoogleは、今後5~7年間でインドに100億ドルを投資すると発表しました。

サンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)によると、この投資は、新たなパートナーシップの構築や、より強固なインフラとエコシステムの構築に充てられるという内容でした。この動きは、「インドとそのデジタル経済の将来に対する当社の自信の反映です」と同社はブログ記事で述べられていました。

実はこのGoogleの投資が発表される数ヶ月に、Facebookもインドに投資する話が大々的にニュースになっていました。Facebookは、インド大手財閥リライアンスのデジタル・インターネット子会社であるJio Platformsに57億ドルを投資し、”活気あるインドのデジタル経済 “での地位をさらに強固なものにする決意を示しました。

そして1月には、米Eコマース大手のAmazonも今後5年間で10億ドルのインドへの投資を約束していました。ジェフ・ベゾス率いる同社はすでにインドに55億ドル以上を投資しています。

インドの現在の状況といえば、今年に入ってからはまるでいい状態ではありません。連日コロナ新規感染者数は増え続けており、国内での経済ダメージは深刻です。過去の動画や記事でもその様子は取り上げて来ましたが、現在2020年8月中旬において、インドでコロナウイルスの感染の目処が立つ様子は見えません。

しかし、エコノミストたちは驚いていません。

クレジット会社CARE RatingsのシニアエコノミストであるKavita Chacko氏は「長期的な視点から見たインドの底力と未開拓の潜在能力は、インドを魅力的な投資の選択肢にしている」と述べています。

悪い経済状況を加味してもインドはやはり、注目されているのです。今日はその理由を簡単にまとめてみます。

インターネットユーザーの数と若年層

現在、インドは世界第2位のインターネットユーザー数(5億6千万人 2019年)を誇っています(1位は中国 2020年時点で9億人程度)これだけのユーザーが居ることにも驚きですが、更に強いのは、まだまだ未開拓の巨大な消費者層が存在している点です。2019年のインドのインターネットユーザー数は5億6,000万人ですが、これはインドのまだ総人口の50%にも満たないのです。

そこで、Google、Facebook、Amazonは、この成長率とインドのデジタル経済に「早期投資」をしています。

インドは長期的に見ても良い市場と言えます。有利な点は、若年層が多いという点です。

引用元

このグラフは主要3国の2030年での人口構成を表したものですが、インドは中央年齢が31歳(アメリカ40歳、中国42歳)であり、若年層の割合が非常に高いままです。その若年層による消費の増加、テクノロジー利用の増加、モバイルやインターネットの普及率の増加。経済発展に伴って伸びる中間層の購買力の増加も注目されています。

Bain&Companyによる世界経済フォーラムの分析によると基本ケースの成長の影響は、インドで2030年までに約5億人の中高所得者が誕生(引用元)すると言われている。グラフからも高所得から高中間所得の割合が増えていることがわかる。

現在、経済全体に占めるインターネット経済のシェアはまだ小さいと言えますが、FDI(外国直接投資)が複数のレベルで非効率性を取り除く上で重要な役割を果たしているという事実は否定できません。利用数の増加×圧倒的な若年層×中間層の増加の未来に期待がかかっているわけです。

さらに内部的な強みに加えて、インドに有利な外的要因もあります。

中国との比較

インドはよく「次の中国」と言われています。それが投資家がインドの長期的な展望を期待している理由の一つです。20年ほど前、中国のGDPは現在のインドと同程度でしたが、この20年間で中国のGDPは5倍に成長しており、インドも同様の成長を遂げる可能性があると言われています。

更にコロナが発生してから、世界の中国に対する嫌悪感が高まっていることが、インドに対する追い風としても有利に働いています。例えば、インドに積極的に投資する米国(IT企業)は、中国との関係が政治的にもビジネス的にもよくありませんね。一例としてTikTokの規制の話は、アメリカでもインドでも話題になっています。

約200の米国製造業関連の企業は、中国からインドは彼らの拠点を移すことを検討していると言われています。

中国の経済圏は、国内の中国系企業で成り立っており、多くの多国籍企業にとって中国進出は選択肢にはなりません。現在インドに投資している企業は、いずれにしても中国での営業を許可されていません。そのため、インドに流れやすいとも言えます。

インドに向けられた期待と課題

こういった投資が増えることで技術、インフラ、サプライチェーンをアップグレードするためのリソースを提供し、直接的、間接的に経済全体の成長に貢献すると大きな期待がかけられています。

また、デジタルインフラの強化は、インド経済のバックボーンである中小企業への支援にもなります。インドの小売業、通信、ハードウェア、教育、金融などの分野が、このような投資から最も利益を得る可能性が高いと言われています。

しかし、インド政府は、これらの投資によって、外国企業にインド国内の資源を自由に利用させないようにする必要があります。とりわけインド政府は国民の安全と安心を確保するために、強力なデータ保護法を制定する必要があるとインドの専門家は指摘しています。

更に、インドのコロナウイルス流行による経済停滞は引き続き深刻な経過を辿りそうです。もちろん新しい産業の発展も見られますが、今後の国内経済の動きは引き続き追っていく必要はあります。

こういった大きな期待と同時に、多民族、多宗教国家であるインドは、その国内の政治にあり方をと時に複雑にしますし、世界最大の民主主義国家として存在するがゆえ、そのテンポが遅くなるときもあります。様々な規制やルール変更が頻繁に行われるのも特徴の一つです。

今回はなぜGoogleやFacebookはインドに投資しているのか?という題材で、インド経済の可能性や課題点などについて簡単にまとめてみました。

 

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
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函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。