みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!
2019年3月初旬、Big Newsが〜〜〜!
皆さんご存知、セブンイレブンがインドに進出することが発表されました。
セブンイレブンがインド進出 年内にも1号店:日本経済新聞 https://t.co/SaEimXxUpz
— Kayoreena / Tokyo, Japan🗼 (@kayoreena1021) 2019年3月5日
2019年中にコンビニエンスストア「セブンイレブン」を現地企業と組んで出店する。インドは13億超の人口と高い経済成長率を誇る一方で、中小の零細小売業が多くコンビニの成長性が大きいと判断した。日本のコンビニの成長鈍化が鮮明になるなか、インド市場を開拓する。セブンイレブンがインド進出 年内にも1号店
Contents
インドに小売業 進出事情
東南アジアはどんどん日系企業の海外進出が進むものの、インドはやっと、無印、ユニクロなどの小売業が進出してきた段階で、もちろんコンビニも、セブンイレブンが初参入となります。
実は2011年にローソンが一度インド進出を試みている模様。日経新聞の記事によると、インド小売最大手のフィーチャーグループと交渉に入り、当時フィーチャーが51%出資、ローソンが49%出資案を軸に合弁設立の覚書を交わしていた。
*ちなみに今回セブンイレブンがフランチャイズとして契約を結んでいるのもこのフィーチャーグループ
その後の展開が公開されていないあたり、おそらく話は進まなかったのかなと思われます。
もともとインドの外資系企業進出の規制は厳しかったのですが、2014年のモディ政権発足以降は、外資規制の緩和を政策のひとつとしており、状況は緩和されてきました。
また、51%以上の出資が行われる場合、販売する製品価値の30%はインド国内で調達しなければならないという義務が課せられていましたが、改定によりインドでの小売業開始から5年間は、義務の適用が当該5年間の平均値へと調整可能に。
ただ総合(複数ブランド)小売業に関しては、まだ出資比率が51%の制限がある(つまり現地にパートナーが必要)ため、今回セブンイレブンはフューチャー・グループ系の企業とフランチャイズ契約を結び連携したと考えられます。
今年度中に、まずはムンバイからスタートするのが目標とのことです。
ここからはインドのコンビニ進出は、果たしてうまくいくのか?という視点で、インドのコンビニ事情を深掘りしていきたいなと思います。
現時点でインドにコンビニはあるの?
India’s 24Seven convenience store chain to triple outlets this year https://t.co/lMfbKyhcoh
— Kayoreena / Tokyo, Japan🗼 (@kayoreena1021) 2019年3月5日
という問いに関して、答えは「Yes」インドにもコンビニはあります。
ただし、インドの市場規模と比べて、まだまだコンビニ業界は始まったばかりと言えます。
インド大手たばこメーカーGodfrey Phillips Indiaは、2018年度時点で170店舗のコンビニ展開することを目標とし、2019年度には370店舗を目標としていますが、その数は、市場規模と比べてまだまだ多くありません。
それぞれの店舗で性別や年齢などの顧客の属性を分析し、各店舗ごとのセールや施策を実施しているとのこと。そのノウハウは今回インドに進出するセブンイレブンから学んでいるそうで、
なんとこの会社、2018年の3月まで元セブンイレブンの社員をコンサルタントとして6年間招待していたとのこと!!!
日本のコンビニ文化、恐るべし!!!
ということで、確かにインドにも、コンビニはあります。
最大のライバル 個人商店「Kirana」
India’s $670 billion retail market is heading for a dream run https://t.co/NPCvCP1xm4 @qzindiaさんから
— Kayoreena / Tokyo, Japan🗼 (@kayoreena1021) 2019年3月5日
コンビニは確かに伸びる産業で、まだライバルも少ないから大丈夫!
かと思いきや、
インドの6,700億ドル規模(!)の小売市場は、実は未だほとんど組織化されておらず、その93%近くは小規模の独立型の店舗=Kiranaが占めているのです。
つまりどういうことかというと、確かにコンビニのような店舗はないのだけど、既にインドにはKiranaという個人商店が存在しており、数は国内1,200万超ともいわれ、1,000人当たり約10店舗と、世界的に見ても店舗供給数は十分と言えます。
・顔見知りで信頼関係のやり取りがあるため、付けが利き、後払い可能
・冷蔵庫が普及していないため、必要な分だけ少量ずつ購買するスタイルの定着
・小分けでしか買えない貧困層にも対応
元々は多くの人々の生活を支えるKiranaの売上を守るため、外資規制が行われていた背景があるのですが、近年穏やかに緩和され、こういったサービズの展開も増えてきています。
ただし、Kiranaがまだ人々の根強い生活インフラであることは変わりません。
大きな国土 流通網の確保方法が課題か
コンビニエンスストアの運営で大切なことの一つに「品物の管理」がありますが、国土が広いインドでは、モノの郵送も日本のように一筋縄ではいかないように思えます。
2017年にGSTがスタートしたことにより、以前より輸送コストは軽減されたとは思いますが、冷蔵の技術や電気の供給も、日本ほど安定していない印象。
2017年7月から始まった新税制GSTにより、州境での税関がなくなったことで、トラックの運行効率はGST導入前の1日300kmから平均で1日250km増加して550kmになり、物流セクターに大きな恩恵をもたらしている。その一方で、特定の分野に対するサービス税の上昇に伴い、物流コストが増加した。
農産物の貯蔵および倉庫保管に対してはGSTの課税は免除されているが、コールドチェーンインフラの構築及び倉庫サービスにはGST18%が課税される。インドのコールドチェーン市場
結局、インドでコンビニはうまくいく?
ということで、いろいろ書いてきましたが、結局「インドでセブンイレブンはうまくいく?」の結論について、同じ会社で働くインド出身のJatinに聞きました。
インドには既に、たくさんのデリバリーサービスが存在しています。Zomatoのような食事だけに限らず、生活用品のデリバリーもたくさんあります。
あとインドは、治安の面も考慮すると、24時間利用できることはメリットとは言いにくいです。
そして(記事の中でも指摘した)Kiranaの文化は根強いと思います。なのでKiranaにセブンイレブンのブランド貸しをするのが実際はいいと思います。
例えばホテルチェーンのOYOは、もともとオーガナイズされていなかったホテル物件に、OYOのパッケージを付け加えて管理することで、一気にシェアを伸ばしました。
ひな形化されたマニュアル(SOP)によって、既存の客室をわずか15日で改装するという。アップグレードに当たっては、リネン、アメニティ、バス・トイレ設備など多くの合格基準が設けられ、備品や従業員サービスの質を標準化する。「安宿界のUber」インド発ホテルブランドOyo Roomsがソフトバンクから6億ドル調達
実際は、皆アナログで管理しているため(一部脱税も目的)Kiranaとの協業は難易度が高い印象。でも既にKiranaこそインド最大の顧客ネットワークをもっていると言えるので、コラボできるといいかもね!
結論
・インドのコンビニ市場はまだまだライバルが少なく、参入するならこれから
・最大のライバル 個人商店 Kirana の市場をどうもってくるか
・ロジスティックは大変そう(Kayoreena意見)
・店舗よりオンラインデリバリー充実させたほうがいい(Jatin意見)
・治安の面でも、24時間運営は利益が薄い?(Jatin意見)
・OYOを真似て、Kiranaをパッケージ化。既存のネットワークを最大化(Jatin意見)
・これも難易度高そう(Kayoreena意見)
食品、ファッション、パーソナルケアなどの小売業界での豊富な経験を持ち、既に約1,300のEasyday会員限定店舗を運営しており、その展開は今後も伸びていく予定。
設立者のKishore Biyaniはインドに於いて、大型店舗より今後は小型店舗が生き残っていくと考えており、その方向に経営の舵を切っています。更に別会社でAIを使ったデータ分析も実施しており、どういった戦略が勝ち残るか対策を打っていて準備万端な様子。
Future Group’s smaller stores to outstrip large store footprint in few years
なので、もちろんさまざまな意見はあるものの、今後の方針を見守りましょう(結論)笑
今回はインドへのセブンイレブン進出より、インドのコンビニ事情を深掘りしました。最後に、インドに進出する皆さん
ぜひ頑張ってください!!!(200%応援しています)
KAYO OSUMI
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