インドビジネスのリアルな可能性 〜Japan India Dialogueより〜 vol.491

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

 

先日、インドビジネスに関わる日系企業が多数登壇したイベント「Japan India Dialogue」に参加してきました。

 

このようなイベントが日本で開催されることは、非常に嬉しいですね!

 

 

このイベントが開催された背景

HPより
昨年インドに進出したEightが、初めて国内でインドを主題としたビジネスイベントを開催する。だがそもそも、なぜいまインドが熱いと言えるのか?

その経験を広く共有し、ともにインドで挑戦できる仲間をもっと増やしていきたい、すでに進出している企業ともインドの可能性について議論してみたい。

そのような考えのもと、Eightは11月22日(木)にインド経済のリアルとその魅力を共有するイベント「Japan India Dialogue」をインド大使館で開催する。

 

Kayoreena
Eightって、あの名刺管理アプリのEight?って思った方。そうです!

Eightは昨年、インドへの展開を発表し、海外版のアプリをローンチしました。以来この1年間でさまざまな協力者とネットワークを築くことに成功。

彼らのコンセプトである「サービスを通じて人と人とをつなぐ」ことをモットーに、今回インドビジネスに関わる日系企業のネットワーキングの場が開かれたのです。

 

 

今回は、この中でいくつかピックアップした内容を皆さんにお伝えできればと思います。

 

いま何故世界はインドに注目をするのか?その熱さの理由と背景

始まりは日本経済新聞社に務める小柳健彦さんが登壇しました。今年の4月からムンバイに駐在しているとのことです。過去にシンガポール、タイ、シリコンバレーなど、現地に住んで取材をしてきた経歴があるとのことでした。

まず「世界がインド市場に注目する理由」から話しました。

これはいろいろなところで言われてきていますが、一番は人口2025年には14億人に達する予想がされており、中国を追い越すと言われています。

経済成長率においても、2016年17年は若干減速したものの、7〜8%と新興国の中では高く推移しており、この成長は継続して続くものと言われています。

 

最大の人口高い成長率継続 

 

この条件がそろうインド市場は、ビジネスの観点で言うと非常に魅力的な市場であると言えます。

更にインドは「伸びしろ」という点でも非常に可能性を秘めています。

どういうことかと言うと、現在、インド一人あたりのGDP(2017年)1940ドル 同程度の人口を持つ中国が9000ドル、東南アジアでいうとタイが6000ドル、マレーシア10000ドル

このあたりと比較しても、GDPの伸び率は、まだまだ伸ばせる余地があると言えます。

 

Kayoreena
潜在力を引き出すビジネスを見つけられれば、ドル箱を引き当てられる可能性がある!(とのこと)

 

どの国の企業も、マーケットとしてインドを無視できない存在になっており、さまざまな方法でインドビジネスの展開を模索しています。

 

Kayoreena
小柳さんが指摘していた「インドの勢い」は「毎年上がる、物価と給与

毎年昇給の面談になると「10%の昇給じゃ足りない」と言ってくる社員の方もいるそう。それは経済全体が成長しており、物価も上がっているためです。

*インドでは転職の際、給与を20〜30%昇給することも交渉の中では一般的

 

モディ首相がもたらしたインドビジネスの成果とは

次に触れていたのが「モディ首相が登場したことで、インドではどれだけビジネスがしやすくなったか」という話でしたが、ここ数年の流れで、モディ首相の政策で大きな変化として印象に残っているのが税制改革。

インド 独立後最大の税制改革「GST」が7月1日よりスタート 世界一簡単にまとめてみた vol.294

2017.07.14

モディ首相のGSTによる全国一律の税制度(インドでは州別に違う税制が取られており、州をまたいでビジネスをする際に非常に面倒な手続きが必要だった)により、ビジネスのやりやすさが飛躍したとお話されておりました。

 

ビジネスのやりやすさが改善

世界銀行が発表している「外国籍にとって各国どれだけ事業がしやすいか(Ease of Doing Business Ranking)」ランキングでは、インドは2015年130位だったのに対し、2018年は77位までランキングを上げました。

税制の他に、会社設立の手続の煩雑さ、工場・事務所を設立するときの許可を出やすさ、電気の供給を安定度合い、金融サービスの受けやすさ、少数株主の権利が保証されているか、関税・税関の制度、倒産に関わる制度がしっかりしているか

このあたりが指標として評価されますが、GSTの改革が今回のランキングに大きく影響したと考えられています。

 

Kayoreena
インド政府は外資企業の誘致も積極的に進めています

 

今後の課題

一方で、まだインドが国として、ビジネスの土壌を整えなければならない課題が残っていることも確かです。

たとえば土地の所有権問題。

土地の所有権が誰か、明確な証明が残っていないことが多く、証文が有効かどうかで訴訟になるケースが多くあります。IT企業にはあまり関係ないことかも知れませんが、例えば製造業で工場を構えるとなった場合、インドでの土地の取得というのはものすごくハードルが高くなっています。

モディ政権はこの土地制度についても改革を進めていますが、一部反対に合い、現在は保留となっています。

参考文献:インド土地取得の流れ

こういった課題も残っています。

 

ちなみにこのランキング、日本は50位くらい。1位はシンガポールです!

 

今後のインドネットワークの可能性

2000年代のシリコンバレーも取材していた小柳さんは、インド人の持つ各国のネットワークの強さについても話していました。

「USにはインド人がたくさんいました。

インドの大学を卒業し、優秀なメンバーは皆アメリカに来て働いていました。シリコンバレーで働いたインド人が、インドに戻って母国のIT企業の幹部やスタートアップに入るといった構図が多く、これは将来、インドビジネスにおいて強い武器となると思います。

この循環を支えるべく、1992年にThe Indus Entrepreneursという団体が立ち上がりました。」

The Indus Entrepreneurs (TiE), was founded in 1992 in Silicon Valley by a group of successful entrepreneurs, corporate executives, and senior professionals with roots in the Indus region.

ネットワークを通し、新興企業や経験豊富な起業家の資本調達を支援するシリコンバレーの非営利団体で、世界各国に拠点を持っております。

TiEの使命は、メンタリング、ネットワーキング、教育を通じて世界的に起業家精神を育てることとされています。富の創造とコミュニティへの還元の好循環に専念し、TiEは次世代起業家の創造と育成に力を入れています。

米国の有名なIT企業のCEOをインド人が務めていることは有名な話ですが、このような彼らの持つネットワークと競争率の高い中から勝ち抜いた豊富なIT人材は、今後、世界経済における彼らのプレゼンスを高めていく可能性を秘めています。

 

 

Kayoreena
ネットワーク、強い!

 

以上、今回は日本経済新聞社の小柳さんの話より、インドビジネスの可能性について少し掘り下げてみました。

 

次回以降は、インドのベンチャーキャピタルで活躍されておられる村上さん、プログラミングサービスでインド進出を果たした西村くん、現地広告代理店との苦いエピソードを披露してくださったEightさんの事例、

そして、メルカリのインド人エンジニア採用について(先輩の)Mikakoさんのお話をお届けしたいと思います!

 

ABOUTこの記事をかいた人

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドで人材紹介会社にて現地採用で就業。インドで働き始めて毎日1本インドブログを更新し、2017年末まで400本ほど記事を更新。2018年1月から東京拠点に移し、インドと日本を行き来しながら、インドビジネス関連の情報を発信している。