インド政府は新型コロナウイルスをどのように対策する?序章編 vol.520

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

 

今日、新型コロナウイルスが世界中で大流行する中、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

今回の記事では、インドにおける新型コロナウイルスのこれまでの感染時系列と、国内の状況を簡単にまとめていきたいと思います。

新型コロナウイルスとはなにか?

そもそもコロナウイルスとは、発熱や上気道症状を引き起こすウイルスのことで、人に感染を起こすものは7種類あることが分かっています。そのうち4種類のウイルスは一般の風邪の原因の 10~15%(流行期は 35%)を占めています。それ以外の3種類には中東呼吸器症候群(MERS)や 重症急性呼吸器症候群(SARS)など重症化傾向のある疾患の原因ウイルスも含まれており、現在問題になっているのはいわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」です。

 

コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています。

 

現在の新型コロナウイルスの感染状況

WHO 世界保健機関のダッシュボードを見ると、その日その日の感染状況が確認できます。連日報道されている通り、2020年3月23日現在の時点では、ヨーロッパでの感染が特に拡大しています。

 

各国対策が急がれていますが、日本においてはコロナウイルスの対策を急がれると同時に、オリンピックの開催の有無も早急に判断しなくてはいけません。本日、カナダの選手は正式にオリンピックの出場を辞退する声明を発表しました。

インドに於いてはここ数日の間で、新型コロナウイルス対策において大きな動きがあったので今回はそちらを中心にシェアします。

【余談】

…皆さんこんな記事があったこと、覚えてます?

 

インドにおける新型コロナウイルスの感染の始まり

インドで新型コロナウイルスの事例が発表されたのは2020年1月30日。ケララから報告されており、中国の武漢大学で勉強している学生が帰国後、陽性を診断されました。病院で隔離されましたが、4日間でケララ州の中で陽性例が2件報告され、2月3日に地方政府が州の緊急事態を宣言しました。

その後インドでは2月3日から3月1日までに、新しい症例が報告されなかったため、世界的な新型コロナウイルスの大流行に関して穏やかに。しかし、その後状態は急速に変化。 3月2日から3月17日までに、合計134の新しいCovid-19症例が報告。 最初の50人の患者分析では39人に海外旅行歴がありました。

 

日本人に対する新型コロナウイルスのインドでの影響

この点に関しては、インド政府は新型コロナウイルスの広がりを危惧してからの決断が非常に早かったです。インド政府は新型コロナウイルスの影響が世界で深刻化し始めてから、すぐに関連する国からの渡航を禁止しました。特に日本においては、新型コロナウイルスの感染が世界的に早い段階で確認されたため、インド政府から早めに入国禁止の対応を取られていました。

時系列で追っていくと、

2020年2月27日 アライバルビザ(日本人・韓国人向け)サービスの一時停止を発表

インド内務省入国管理局は,日本人及び韓国人向けのVisa on Arrivalのサービスを一時的に停止すると発表しました

2020年3月3日 以前に発給されたあらゆるVISAが一時無効(就労VISA含む)

2020年3月3日以前にイタリア、イラン、韓国そして日本国政の方に発給された通常のビザ、e-Visaで、ビザが未使用の場合は、すべてのビザが一時停止になりました。この施策により3月3日以降、日本人のインドへの入国は実質禁止に

 

Kayoreena
これにより、インドで働く日本の方は出国禁止の状態に。なぜなら一度外に出てしまうと帰ってこれないため。3月、春休みシーズンを利用して帰国や旅行を検討していたインド駐在員の悲鳴がFacebookを埋めました。

 

 

このあたりから(少なくとも私達が関係する範囲では)インドのコロナウイルスに対する対策が本格派し始めた印象がありました。

 

2020年3月14日 3月3日以前に発行済の就労(雇用)ビザ及びプロジェクトビザ(同居家族分を含む)の無効化措置が停止と発表。

Kayoreena
つまり雇用ビザを持つメンバーはインドへの入国が可能に。ただし、私のように商用ビザを持つメンバーは引き続き入国禁止のまま。

こういった交渉を日本政府機関の方が連日インドの関係機関としてくれていると思うと感謝でしかないです。

 

その他日本人関連に関する情報のアップデートが知りたい方は現地の会計士である鈴木さんのnoteをご参照ください。

 

本格派したインドのコロナ対策 モディ首相の全国民に向けた演説

日に日に感染が増える国内の状況を受けて 、モディ首相が2020年3月19日に全国民に向けた演説を行いました。その時の概要は上記のnoteにも記載しましたが、簡単に要約すると、インドでもコロナウイルスの感染が増えてきている深刻な状況であるため、この状況を真剣に受け止め、全国民が対策を打つように訴えるものでした。

 

それ以外にも州ごとに、既に独自のルールで制限をかける地域も出ていました。


新たにモディ首相は2020年3月22日(日)朝7時から夜の9時まで全国民外出禁止令を発令しました。現地語で’Janata Curfew’(全国民外出禁止令)と呼ばれ、SNSなどではこのハッシュタグで当日の様子などが盛んに発信されました。

 

これがいわゆるインド政府における本格的なコロナ対策の始まりの政策です。

 

【重要】2020年3月22日 インド全土での外出禁止令

3月22日がスタートすると、インドのメディアはかつて見たことのない、インドの静まり返った様子を一斉に報道しました。

そして現地時間17時からは、コロナ対策のため連日働くインドの医療関係者に敬意を示すため、拍手をして褒め称える儀式が行われました。

現地にいた日本のメンバーが各々、その時の様子を発信していました。

 

Kayoreena
インドらしい活動。国民全体が一体感を得た瞬間だった。もしかしたら西葛西でも皆ベル鳴らしてたかもしれない笑

一部地元の人達からは「皆拍手のために外出てたらコロナ対策にならないだろ」とごもっともなツッコミもありワロタ

ちょっとした外出禁止令の恩恵で、この日はインド全土の空気が少し改善されたのだとか。

Kayoreena
全土で温度感はあったらしく、チェンナイ在住のたつやさんからはこんなTweetも。チェンナイ在住のしょうごも、5時の鐘、よく聞こえなかったと言っていた笑

 

その後、3月22日1日限りの外出禁止令かと思いきや、公式に各地での外出制限や交通網の制限がかけられました。いわゆるロックダウンです。基本的に自宅待機。生活必需品のみ、購買可能。

ロックダウン(英語: lockdown)とは、公共施設などで、外部からの闖入者に対して内部の人間の安全確保のため建物を封鎖すること。 また、人々の勾留、屋外活動を全面的に禁止して監禁することを意味する。 また、緊急事態において人の移動や情報を制限すること。 

一部では政府から直接配給などもあるらしく、各州での対応にはばらつきがあります(こちらに関しては日々アップデートされているのでHPで各自情報をご確認ください

 

今後のインドのコロナ対策について【全土封鎖で感染予防】

今後、インドでの感染はどのように増えていくのでしょうか。現時点でインドでの感染は400人強。おそらくもう少しいるでしょう。

インドにはコロナウイルスが拡大した際に重症化するリスクがたくさんあるかと思います。例えばインドは

  • 人口あたりの病床数が世界基準と比較すると少ない点
  • 衛生状況が悪く、手洗い教育などがされていない点
  • 肺疾患の罹患率(大気汚染のため)
  • 糖尿病などの基礎疾患
  • 大家族文化による若者からの高齢者への感染
  • 貧困層の失業による経済的リスク

こういった点において、個人的にはインドでの広範囲における感染はとても心配しています。

一方で、インド政府の対応は少々強引でも、感染を留めるために適切なものだと個人的には思います。13億人という大きな国でリーダーシップをとるモディ首相はとても大変だと思いますが、人々はそれを支持しています。

 

22日の外出禁止令をあけて、モディ首相は演説で「まだ意識が低いので、しっかり対策して」と国民に正確にメッセージを打っていました。はっきりしたメッセージは意識付けにとても重要です。インド政府は全力で集団発生を予防するため、人との接触を抑える施策を打っていっていますが、うまく拡大を防止し、途上国における感染対策のロールモデルを生み出してほしいと願っています。

▷厚生労働省HPを参考にすると、現在インドは感染拡大防止フェーズかと思います。

現地に住まわれる日本の方におかれましては、大変な状況だと思いますが、お身体にお気をつけてこの混乱を乗り切って欲しいです。明日からはもう少し、インド国内のデータに焦点をあてながら、現地での医療の対策など、インドにおける新型コロナウイルスの状況をお届けします。

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
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函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。