Googleはなぜ4ヶ月のインドスタートアップ企業を買収したのか vol.312

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!
先日、ある日系企業のパーティーに参加しました。

ちゃんと仕事してるっぽいっしょ(笑)  #india #インド

Kayo Osumiさん(@kayo_in_india)がシェアした投稿 –

そうです。Kayoreenaはちゃんとインドで仕事してるんですよ〜!ということだけ、アピールしておきます。

Indian
Blog書いてるだけだと思ったわ

さて、今日のタイトルは「Googleはなぜ4ヶ月のインドスタートアップ企業を買収したのか」です。

Googleがインドでわずか4ヶ月のスタートアップ企業を買収したという話です。

Livemintより

Google Inc. has acquired Halli Labs, a four-month old start-up out of Bengaluru that is developing artificial intelligence and machine learning solutions.

Halli Labs announced the acquisition late Wednesday. “We will be joining Google’s Next Billion Users team to help get more technology and information into more people’s hands around the world,” the company said in blog post on Medium.com.

さ、みんな英語ついてこれましたか!?

Googleは、人工知能および機械学習ソリューションを開発しているBengaluruの創立4ヶ月のスタートアップであるHalli Labsを買収。

同社は、Medium.comのブログ記事で「GoogleのNextBillion Usersチームに参加して、より多くの技術と情報を世界中の人々の手に届けるために協力する」と語った。

インドの記事によると、Googleは過去5年、特にAI事業に力をいれており、すでに11社のAI事業に関する会社を買収しています。今回買収されたHali Labsは12社目となり、インドでは初めて買収される企業となります。

こちらが過去にGoogleが買収した企業一覧。

インド有料マガジンより

Over the last 12-18 months, Google has been repurposing itself as an “AI-first” company from its previous mobile-first approach.

The company intends to apply AI to solve literally. It includes the company’s ambitious Next Billion Users (NBU) programme, which seeks to address the key challenges in emerging markets like India, Brazil, Indonesia and the Philippines, among others.

過去12〜18か月にわたり、Googleはこれまでのモバイル先進アプローチから「AI先進企業」として自らを再編してきました。

同社はこのプログラムをNext Billion Users(NBU)と名付け、インド、ブラジル、インドネシア、フィリピンなどの新興市場における問題を解決をするために、今後はAIを適用する予定です。

今回、そのGoogleの方針に沿ってインドのスタートアップ企業が買収されたというわけですね。

 

Kayoreena
でも、たった4ヶ月の企業なのに、買収されるのってどうして?そんなにすごいの?

 

確かにそこ、気になりますね。

どうしてたった4ヶ月のスタートアップ企業がGoogleに買収されたのか

→それは、この企業の代表:Pankaj Guptaさんに秘密があるようです。

Kayoreena
キーパーソンはこの人だ!

 

彼は過去にGoogleに何度もオファーを受けていたにも関わらず、断り続けた男として、記事に紹介されていました。つまりGoogleは、彼をGoogleにジョインさせるために、彼のスタートアップ企業ごと買収しちゃったのですね。

 

Pankaj Guptaとはどんな男か

インド工科大学デリー校のコンピュータサイエンス卒業生。2010年、Twitterの新機能「おすすめユーザー機能(who to follow)」の開発に従事。その後はインド版AirbnbスタートアップStayzillaを立ち上げ。

活躍を見て、Googleは2度、Guptaさんにオファーをするものの、2回とも断られたとインドの記事は伝えています。

インド有料マガジンより

Gupta worked at Twitter in San Francisco, US, for over five years before joining Indian hospitality start-up Stayzilla.

He has the unique Google leader quality of being able to understand technology and product, both, at the same time with equal depth,” the former colleague says. And Google, reportedly, tried to chase Gupta again when he was at Stayzilla, and he refused the offer.

Guptaは米国のサンフランシスコでTwitterで働き、その後はインドのスタートアップのStayzillaに加わりました。

彼は技術と製品を両方とも同じ深さで理解できるという独自のGoogleリーダー気質を持っており、 Googleは、StayzillaにいるときGuptaを再び追いかけようとしたのですが、彼はその申し出を拒否しました。

 

Googleが彼に惚れ込んだ理由

どうしてそんなにGoogleは彼に惚れ込んでいるのか。それは「豊かな経験、実績と、途上国の市場の理解」と語っています。

インド有料マガジンより

What does Google get from him? Someone with rich Silicon Valley experience coupled with the knowledge of how developing markets behave. He understands that users in developing countries use the internet intermittently on lower quality handsets and the internet connection is patchy, at best.

What Google also gets is a person considered an expert in AI, in part due to his academic background. It includes a PhD from Stanford University’s department of computer science in 2000, with Gupta being a recipient of the Arthur Samuel award for the best PhD dissertation in the department.

Googleは彼から何を得るのですか? それはシリコンバレーの豊かな経験を持ち、発展途上市場がどのように行動するかの知識を持つ人。 彼は途上国のユーザーが低品質の携帯電話でインターネットを断続的に使用していることを理解しています。

GoogleはAIの専門人物が欲しく、彼の学歴はそれに十分見合っています。 2000年スタンフォード大学コンピュータサイエンス学科の博士号を取得し、Guptaは同学科の博士論文で、最高博士号Arthur Samuel賞を受賞しています。

ここでは詳しく触れませんが、Googleはインドの市場は今後のGoogle全体の事業展開において重要なマーケットと位置づけており、その知見を持っているGuptaがどうしても欲しかったということです。

 

その他、世界的有名企業が人工知能事業に力をいれ、数々のスタートアップを買収しているのは有名な話。

AIスタートアップへ投資を急ぐGoogleやIntel、Amazonなどハイテク企業5社の買収事例

 

熾烈な戦いの中、優秀なインド人エンジニアたちも、どんどん活躍している模様です。

 

今回の事例から分かることは、たとえ小さな会社・個人だったとしても、持っている技術や知見がしっかりしてあるものであれば、そのスキルを大きなフィールドで活かすチャンスがあるということでしょうか。

さらに、企業は熾烈な戦いの中で、優秀な人材・知見をチームに確保し、レバレッジをつけて事業を展開していく必要があります。それには柔軟性が必要です。

 

例えば日系企業の場合。

日本が世界と比較し、得意とするのは「技術」です。

日本の地方の中小企業には、インド市場で戦えるだけの技術を持ちながらも、進出せずにとどまっている会社がたくさんあると言われています。(その理由は、英語リテラシーに欠けていたり、マーケティングセンスが足りない等)

そういう埋もれてしまっている技術を、日系企業が得意とする分野で、どのようにインド市場で活かしていくか。

日本の企業は、世界に誇れるまだ埋もれている自国の技術を発掘し、うまくJapanチームを作りながらビジネスを展開していくことが、インド市場で生き残る一つの方法であると、今回Googleの事例より考察できます。

 

Kayoreena
英語文献難しいぞ。英語力つけたい。今回は以上です。
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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
Kayoreena
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