みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!
今日のブログのテーマは「交渉」について。
実は以前、インドに来て69日目のときに作った記事「069 私がインドの仕事を選んだ理由 その2 〜インドで交渉力をつけたいから〜」より「インドで働きながら交渉術を学ぼう」という内容を書いた
のですが
当時、インドで働く大先輩から、すごく貴重なコメントを頂いていたのにもかかわらず、皆さんに紹介しておりませんでした。
まだインドの「酸いと甘い」のうち「甘い」しか知らなかった私は「日本人の交渉力は低い」と指摘。
日本人の交渉力が低いのは「日本の社会の仕組みが交渉を必要としていないから」だと思います。
戦後から高度経済成長、今日にかけ、日本の教育方針はレール通りにすすみ、そこで点数を取ることが善とされてきました。社会に仕組みもすべてルール化されており、人の能力によって大きく差が生まれないようにできています。そのため、交渉する必要がないのです。
ですがこれに対し、こんな御意見をいただいておりました。
交渉が仕事の商社マンとして、一言申し上げますと、全く180度意見が違います。
正確に分析して、論理的、筋道立てて交渉するのは日本人は世界トップクラス。
日本人が負ける理由は、あまりに誠実で、真面目過ぎるから。日本人にとって、受注後の値上げや価格が合わなくなったから仕様変更すること、賄賂を渡すことは、全くの御法度。それを中国やインドは普通にやります。中国が受注したインドネシアの高速鉄道を見ても分かる通り。
インド人は、論点をズラして、結論を引き延ばしにするのは上手いかもしれないけど、論理的に論破するのは日本人や欧米人に比べればよっぽど楽。そして、論破すると直ぐに感情論に持ち込みがち。現場担当は保身ばかり考えているため、埒があかず、結論、リーズナブルな上の立場の人のところに行けば直ぐに交渉はまとまる。
本当の意味の交渉力は、現場レベルでもちゃんとしている日本や欧米の方がよっぽどつくと思う。この国では、確かに粘り強さや忍耐力は付くと思うけど。
平均勤続年数が3年の国では、会社に対するロイヤリティーも低く、会社の将来を見据え、双方の信頼関係を守りながらの交渉はあまりしてない。
ちなみに、この国の生産品が安い理由は、勿論、人件費が安いのもあるけど、勤続年数が短いので、売り手は直ぐに結果出すために利益度返しで安値で受注する、買い手も直ぐに結果出そうと相手のことを考えずに叩きまくる、その繰り返しで結果的に安くなっているだけの様な気がする。
その結果、コスト合わず、品質やサービスの質は二の次になってしまう。個人の保身が本当の意味での企業の成長を抑制していることが多い。
日本人も嘘や約束反故を使い、貸し借りを度返しにして交渉したらもっと強くなるのかも知れないけど、それが本当に永続的な相互発展に繋がるとは思わない。
日本人は、参考にすることはあっても、全く他の国の交渉の仕方を真似る必要はなく、やはり日本流の緻密さ、誠実さ、貸し借りの美徳を大切にするべき。海外にいてより一層、そう思う。日本人がビジネス、外交等で、生き残るためには、迎合せず、真似せず、日本人の力を再認識することだと思いますよ!
と、コレまでにKayoreenaが書いてきたどの記事よりも中身ある内容で、もう本日の記事終了していいんじゃないか…というくらい、立派なアドバイスをいただいておりました!!(本当に感謝です!)
よく有名な話で「国際会議でインド人を黙らすことと、日本人を喋らせることが一番むずかしい」と比喩されるくらい、インド人は主張が激しく、日本人は交渉ベタというのが一般的な認識ですね。
強ち間違いでないとも思いますが、実際現場に出てみるとそういった表面的な評価とは別に、もっと本質的な部分が見えてくると思います。今回の先輩の御意見は、まさにそういった「現場からしかわからない視点」というのが含まれていると思います。
この1年、いろんな記事を書いてきて、そして過去の記事を振り返えると、このように意見がぶつかるテーマもちらほら出てきています。
特にインドと日本の比較において、あまりに対極にありすぎる二国間に優劣をつけて議論するのは、すごく難しい気がしています。
どちらにもいいところがあり、悪いところがある。そして私は、どちらか一方を良い悪いと決めつけるのは好きではないからです。
このインドブログでは比較的「インドのポジティブな面」を多く取り上げていますが、私が本当に追求したいことは「本質的な部分」であり、現場の声です。
私はこれからも「これ、どう思う!?」と発信し、たくさんの先輩方から「それちげーだろ!」と突っ込まれながら日本の人にインドのことを発信できるといいなと思います。
参考書籍
KAYO OSUMI
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