日本とインドの「教育」の架け橋に インド留学で未来をつなぐ

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

 

今回は「コロナに負けるな!応援企画」と題して、世界を舞台に活躍する様々な日本の方のインタビューをお届けしていきたいと思います。

 

コロナウイルスに負けずに、未来へ一歩つないでほしい

この記事は私なりに混乱する今日、何かできることはないかなと思い、何名かの方に取材をお願いして書かせていただいたインタビュー記事になります。

 

あえてこの時期に、こういった企画を書くことで、コロナに打ち勝ち、また皆が普通の日常に戻り、世界で活躍する姿を取材したいという強い思いを持って発信します。

 

一人目の方は、羽地孝介くんです。

羽地孝介【一番左】
1997年生まれ22歳。 慶應義塾大学環境情報学部所属。 東進ハイスクールの学生リーダーとして1年間、サッカーサークルの副キャプテンを1年間、屋久島町口永良部島プロジェクトのリーダーを1年間務めた後、大学を休学し、慶應SFC初インドNO.1のデリー大学へ留学中。 

 

2019年の9月ごろからインド デリー大学に留学【現在一時帰国中】もともと海外には行った経験がなかった中、なぜ今回、孝介くんはインド留学を選んだのか。そしてそこで実際に経験したことや、これからのことなどざっくばらんにお話してもらいました!

 

こうすけくん、今日はよろしくおねがいします。いまインド・デリーに留学されているんですね。
こちらこそよろしくおねがいします!はい、昨年9月からデリーに留学しています(現在は新型コロナウイルスのため一時帰国中)

インドでの拠点になるのは、Delhi University St. Stephen’s Collegeという大学で、簡単に言えば日本の東大です。20万人の優秀な学生が受けて200人しか受からない大学で、僕はそこで講義を受けながら、慶應義塾大学のゼミの拠点づくりとして、大学で初めてインドに留学してきました。

 

Contents

「いつか社長になりたい」地域活性化事業で経営を経験

こうすけくんは、どんな学生生活を送ってきましたか
もともと昔から、家族に経営者が多いこともあり「いつか社長になりたい」と漠然に思っていました。そこで大学は、学生起業の多い慶應義塾大学に進学して、何か掴み取れることがあるといいなという感じだったんです。僕が所属した学部ではゼミの活動が活発で、そこで親友のすすめで自分も今のゼミの活動をスタートしました。
現役慶應義塾大学合格は、努力家ですね!笑 具体的にどんな活動をしたのですか?
いえいえそんなことないです(笑)

以前取り組んだ代表的なゼミ活動としては20178月から20193月に取り組んだ口永良部島プロジェクトがあります。実際に口永良部島に長期的に住みながら、現地でのさまざまな活動のお手伝いを通じ、島の方々とのコミュニケーションを深めてきました。

「学生が地域にどうやって影響を与えられるか」という研究テーマで、総務省で掲げられた『域学連携事業の一環』の地域活性化プロジェクトです。

実際に、都市部で店舗を持ち、離島全国の食材販売を行う株式会社離島キッチンにおいて、普段決して出回ることのない口永良部島の食材や料理を東京へ運び、1ヶ月間店舗の経営を行いました

 

離島キッチン日本橋店 HPより引用

 

島に当たり前に存在する食材や製品を東京で販売することで、そこで口永良部島の新たな経済の可能性を見つけ出すことができました。微力ではあるものの、学生なりの地域活性化の形を経験できました。

参照:口永良部島フェア

 

インドへのきっかけ

とても充実した学生生活を送られているみたいですが、なぜそこからインドへつながったのでしょうか

 

割とチームでの活動を経験してもらえることが多く、自分自身もリーダーシップをとったり、人間関係を大事にしながら今までチームを作ってきたのですが、自分自身で何かやって、個人で最も成長できる経験がほしいなと感じたんです。

海外のこと全く知らなかったのですが、家族には『海外には出たほうがいい』と言われていました。最初は世界一周とかアメリカ、イギリス、オーストラリアあたりの留学も検討していました。

でも世界一周も、欧米留学も、結構主流だなって思ったりもしてて…

 

そこから、最終的にインド留学にしたのはなぜですか?

 

自分の中で「ミッションを持った留学をしたい」と考えたんです。ちょうどこんなことを考えていた時期に、自分が所属するゼミの中で、インドにフィールドを広げようという動きがあり、デリー大学のショートアカデミックプログラムに参加したのですが、そこで出会ったインドの学生がとても優秀で。

またインドそのものが将来性を持った国で注目されていますよね。日本とインド(慶應義塾大学とデリー大学)をつなぐことができれば、それは非常に価値のあるミッションであるなと思ったので、最終的に短期的なプログラムだけでなく「留学」という形で、更に繋がりを強化していこうと決めました。慶應義塾大学からは初めてのインド留学生でした。

 

実際のインドでの生活は?

慶應義塾大学から初の留学生としてインド・デリーの地にやってきた孝介くんは、実際のインドでの生活はどんなものだったのでしょうか。

そんな質問をすると、これまでの輝かしい経験とは裏腹に、意外な答えが返ってきました。

ぶっちゃけ言うと、何もかっこいいことしていないし、何も就職活動で言えるような成果も出せていなくて

想像以上に異文化の環境に身を置くとは大変なことだなと実感しています

初めての海外、英語も満足にできないし、インドアクセントも苦戦していますし(笑)寮の環境も、日本の学生が住む部屋とは全然違います。例えば水回りとかは、衛生基準がだいぶ違う気がしています。

やっぱりインドは大変ですよね(定番)
でもインドの環境に適応できたら、それは「生きる土台から実績をつくること」であるから、すごいことだと思っています。特に部屋は自分が一番大事にしている環境なので、居心地いいように自分色に変えていこうと感じました。日本では、わざわざこんな事考えたことはありません。

例えば小さなことですが、好きな色のカーテンをつけてみたり、彼女の手紙を机に並べて、いつも見れるようにしたりして、気分を良くしています。

リアルすぎます。私もインド出張のホテルの部屋ではいつも日本のアイドルソングかけてますね…笑

土日はどんな活動をしているのですか?

土日も勉強をしたり、1日休みの日は家でゆっくりしたりしています。

今は大学でインドの現代史を勉強しているのですが、最近はインド人しか選択しないコースに、日本人一人で参加して、なるべく彼らと対等にいろんなことを経験したいなと思っています。

留学が終わることのファイナルテストでは、彼らと同じ土俵で点数で勝ちたいと思っていて「日本人だから」という言い訳無しに、対等に勝負したいと考えてます。

インドの話をすると『インドの若い人=優秀』と言われることも多いですが、日本の若い人も十分優秀ですよね。ぜひ頑張って欲しいです!

 

初めてできた異国の親友から学んだこと

異国に行ってよく日本の多くの人が口にするのが「孤独感」。各国強い日本人コミュニティが存在し、その中でのネットワークは強いものがありますが、こうすけくんは現地ではどのように人間関係を作っていっているのでしょうか。

大学に留学しているということもあり、インドではインド人の友達が多いです。よく「インド人は陽気」とか言う人いますけど、僕が感じるのは日本と似ているなということ。

人見知りのメンバーも結構いて、根っからの陽気キャラではないなと感じることもあります。

彼らは西洋の文化に興味があって、よくアメリカの音楽や映画を観ています。少しずつ若者の中で欧米の文化が広がっている印象がありますが、サッカーを一緒にやったり、だいたい普通の学生生活を一緒に送っています。

その中でこうすけくんは『あ、でもひとり強烈なインド人友人がいます』と言って、現地で仲良くなったインド人の親友の話をしてくれました。

彼は同じ寮に住んでいて、まさに皆がイメージするようなインド人らしい性格なのですが、実は普段、車椅子で生活しているんです。貧しい地域出身の子で、努力でデリー大学に入学しました。

僕がインドに来た当初、深夜に急に「ドンドン!!」と部屋をノックしてきて、何事だ?!と思ったら

『何か、食い物ないか?』と言ってきたり笑

プライベートに入ってくる感じ、いいですね。笑
本当ですよね(笑)『お前のものは俺のもの』みたいな感じで、いい意味でジャイアンみたいな強引さがあって(笑)でも彼は、僕のことをとても大切にしてくれます。

 

ある日、僕の親がデリー大学に来てくれた時があったのですが、親友の彼が、僕の親が一人にならないように、ずっと声をかけていてくれていたんです。

 

彼にとって、僕が彼の家族であるように、僕の親も彼にとっての家族なので、寂しくならないようにとずっと相手をしていてくれました。そういうインドのカルチャーにとても感激しました。彼は僕にとってとても大切な親友です。

 

留学経験を通じて見えた「インドと日本でやりたいこと」

現在、インドはコロナウイルスでロックダウン中、日本も早急なコロナウイルス対策が急がれる中、これまでのインド留学の経験を通じ、今後孝介くんがやってみたいことを聞いてみました。

大学での経験を通じ、僕は人とのコミュニケーションをとるのがとても好きだということに気づきました。(佳代さんはインドと日本のビジネスの架け渡しをやっていますが)僕は『インドと日本の教育のブリッジ』となれるように、慶應義塾大学とデリー大学のつながりを切らさず、留学プログラムを仕組み化していきたいと思っています。いつか慶應義塾大学にインド人留学生を呼びたい。

 

正直、インドでの今の環境は人生のベスト3に入る『過酷な環境』と言えると思います。自分の意志の弱さや、動かなきゃいけないのに動けないときの不甲斐なさ「自分は何やってるのかな」と自己肯定感が落ちるときもあります。でもその中でも、インドでさまざまな経験を吸収していきたい。

 

この経験を活かし、社会にインパクトを与えられるような新しい仕組みを提供できる人になりたいと思っています。自分が心から躍動するものを選んでいったその先に、自分の目標である『自分の会社を持つこと』とも実現できると思います。

大変な環境での経験こそ、未来の糧になりますよね。限られた留学経験の中で、たくさん挑戦して、ぜひ目標を実現してほしいです。

孝介くん、インタビューご協力ありがとうございます!

 

編集後記

今回は現役でインドで留学をしている孝介くんのエピソードをお届けしました。1からインドで経験を積み上げてきた孝介くんのエピソードにとても勇気づけられ、こういった厳しい環境の中ですが、今後も発信を通じ、インド日本間に貢献できることをしていこうと再確認しました。

 

現在、インドでは全土ロックダウン中により、多くの人が大変厳しい状況下に置かれていると思います。日本の方も、新型コロナウイルスの影響で厳しい状況下に置かれている方も多いと思いますが、まずは皆さんの身の安全を第一に、この時期を乗り切り、コロナウイルスの流行がおさまったら、また新しい挑戦をスタートしましょう!

【インタビューはZoomでインド日本をつなぎ実施しました】

 

こうすけくんのTwitterはこちら!

引き続きシリーズを続けます!

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
Kayoreena
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