インドから学ぶ「危険管理」の意識 vol.337

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みなさんこんにちは!Kayoreena(@kayoreena1021)です!

今日は、突然インドにいる日本人の友達からこんなメッセージをもらいました。

 

友達

かよちゃんのオフィスどこやったっけ?

いまハリヤナとパンジャブ州で暴動が起きつつあるらしいけど、大丈夫??

 

え、暴動???

 

そして今度は(久々登場!)元同居 起業系男子から

起業系男子

ご存知かもしれませんが、今日、数百万人の信者がいる神の男が逮捕されたらしく暴動がおきており、北インド全体の鉄道、学校、大学が安全確保のため閉鎖しているらしいです。インド人から、今日から1,2日は外でない方がいいとの警告があったため、念のためシェアします。

http://www.news.com.au/world/asia/indian-godman-gurmeet-ram-rahim-singh-found-guilty-of-rape-in-as-police-close-the-internet/news-story/c1e751adae4e9476bf2d5bfe2a90ca25

 

おおーー!!!

なんだか皆が騒いでいる暴動は、本当みたいです。

 

突然起きた「暴動事件」って何??

 

こちらが簡単にまとめた内容になります。

AFPより

インド北部ハリヤナ(Haryana)州パンチクラ(Panchkula)で25日、宗教指導者が女性信者2人に対する性的暴行の罪で有罪判決を受けたことに反発した数万人の信者が暴徒化し、治安部隊と衝突して少なくとも32人が死亡、約180人が負傷した。当局が発表した。

有罪判決を受けたのはラミ・ラヒム・シン(Ram Rahim Singh)師。連邦捜査当局が同師の裁判のために特別裁判所を設置したパンチクラには、推定10万人を超える信者が集まっていた。

判決後に暴徒化した信者は投石を開始したほか、テレビ局の車両を襲い、一般車数十台に火を放った。これを受け当局は同市に数百人の治安部隊を緊急派遣。ハリヤナ州の多数の地域には現在も外出禁止令が出されている。

*私達が住んでいるGurgaonも「ハリヤナ州」になります。

 

信者の多いインド人が有罪判決を受けたものだから、信者が暴徒化した(簡単に言うと)ということですね。

インドではこういった暴動事件というのは、日本より頻度高く起こります。

 

例えば、日系企業が過去に暴動に巻き込まれた例もあります。有名なのは2012年のマルチ・スズキの暴動事件。

日本経済新聞より

スズキのインド子会社、マルチ・スズキのマネサール工場(ハリヤナ州)で18日夜、従業員による暴動が発生した。工場幹部1人が死亡、約90人が負傷した。暴動発生以降、生産は止まっている。マルチはスズキの連結経常利益の3割弱を稼ぐ海外で最大の収益源。マルチで昨年から相次ぐ労働問題はスズキの経営に影響を与えかねない。

マネサール工場はニューデリーの南西約50キロメートルに位置する。工場内で労使が従業員の勤務態度を巡って話し合っていたところ約100人の従業員が暴徒化。事務所から火災が発生し、インド人の人事部長が死亡、日本人幹部2人も負傷した。

 

そして、この暴動の根本的な原因となったのは、工場内における労使間の口論。現場監督者の男性が従業員に対してインドの身分制度カーストに基づく差別的な発言をしたことから暴力行為に発展した――との見方が強いと、当時のメディアは報じています。

 

暴動…そして、インドではテロに関しても注意が必要です。

 

例えばインドでは、何か大きなイベントごとが近くなった時は、日本大使館から日本人ビジネスマン向けに注意・警告の情報が発信されています。

 

こちらは今年、実際に日本国大使館から発信された内容です。

このように、人が集まりやすいところでは注意をするという意識や、何か騒動が起こった時は家でじっとしている、ということは注意が必要になります。

 

Kayoreena
うわーインド、こわっって思った??

まあでも、諸外国必ず「危機」は抱えています。

私からすると、日本の上空付近で北朝鮮がミサイル打ってるのも、十分怖い

 

そうです。決して煽るわけではないですが「やっぱりインド危険!日本は完全に安全」っていうのは、ちょっと違うと思います。

例えば日本の場合、巨大地震の可能性がありますよね。これも十分「危機」です。ライフラインの中心部が止まってしまったら、インドのゆるい停電より大変になるかもしれません。

そして最近だと、北朝鮮がミサイルを打っただの打たないだの…。これも、一つ間違ったら大惨事です。(でも、ミサイルに関しては、防御のしようもないですよね…大変な世の中)

 

インドに来て、明らかに「暴動」とか「テロ注意」とか、そういう言葉を聞くことが多くなりました。そして、まだまだ貧富の差も大きいため、例えばスラム街のような街を横切るときなど、スリやひったくりにはかなり神経を鋭くします。

そういう普段の意識もあるせいか、世の中で起こる危機について「どうせ起こらないだろう」というよりは「いや、これは本当に起こるかもな」っていう意識に変わりました。

これがいいことかどうかはわかりませんが、こういう「意識を持つこと」は、決して悪いことではないと思うんです。

 

あまりいい話ではないかもしれませんが、インドの場合、衛生面の悪い食事を食べると直ぐお腹を壊します。だから食事選びですら、すごく慎重なんです。

一つ一つの判断が疲れてしまうかもしれないけど、普段から気をつけているため、危険な目にはあっていません。

 

日本は、テロや暴動なんて言う話も、どこか遠い国の話で自分たちには関係ない…という感覚に陥るくらい、めちゃくちゃ平和な国です。

そんな日本は、あまりに穏やかで「平和に生きてること」が当たり前だと思いすぎている気もします。

 

その気持ちもすごくよくわかりますが、このブログをきっかけに、少しだけでも身の回りの「危機」について考えてもらえるとうれしいです。せめて地震の準備だけは…意外としてないでしょ?

 

Kayoreena

たまに、日本とか台風来てるときまで無理やり出勤させる、みたいなことしますよね。インドじゃ考えられないです。自然災害は立派な「危機」ですよ。

日本人の「根性論」もいいけど、世の中にある「危機」はしっかり管理して、安全生活を送ってくださいね!

 

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
Kayoreena
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