120 海外で看護師として働くためには【後編】

こんばんは!Kayoreenaです(*^^*)

今日は、昨日の続きで「海外で看護師として働くために」というテーマです。

(医療関係ない人にはあまり馴染みのない話かな?ごめんね♡)

 

昨日はボランティアで海外で看護師として働く話をしました。短期の経験が積めることや、語学力に心配がある人でも挑戦できるというメリットと同時に、あくまでボランティアなので長期的なキャリアにはなりにくいという私の意見も話しました。

今日は実際に海外に住んで看護師として働くという話をしたいと思います。

 

海外で働くための3つの条件

海外で看護師として働くためには、日本の看護師免許があればいいのでしょうか?調べてみると、どうやらそれだけではなさそうです・・・。

必要な条件としては、3つのものがあげられます。

  1. 現地の看護師資格の取得

  2. 英語などの語学力

  3. 就労ビザ取得

うーん!大変そう!笑 一つずつ見てみます。

 

1.現地の看護師資格の取得

日本の看護免許だけではお仕事ができないため、現地の看護資格を取得するべく「看護留学」というのが主流。そのプログラムを通じて、現地の資格を取得します。日本の基本的知識があるため、0からのスタートではないですよ^^

ググって探せば出てくる専門エージェント。まずは資料請求をしてみて情報収集するのもあり。

ちなみに人気の国はこんな感じ。

☆アメリカ…看護師資格を取得する難易度が高めだが、平均年収が700万円程度日本よりも高収入を目指せる。留学としてアメリカに渡るための必要な語学力はTOEFL540点以上、TOEIC725点以上。看護師の待遇やキャリアアップに関する制度がしっかりしているため、働き、学びやすい環境となっている。多国籍、多民族の人が生活している国であるため、日本人がいても外人としての違和感をあまり持たれないのも特徴。

 

☆イギリス…ナイチンゲールが看護の礎を築いた地でもあるためか、看護学については最先端の教育がなされている国。奨学金制度など教育の制度がしっかりと揃っており、学びやすい環境となっている。バカンスが取れてワークライフバランスが取りやすい。平均年収が300万~500万円と、日本よりも給料水準は低め。

 

☆オーストラリア…ほかの国と比較し、看護師資格が取りやすく人気が高い。看護師不足のため積極的に誘致しており、さらに永住権ビザも下りるとのこと!もう一つの人気な理由はOET(Occupational English Test)。このOETとは、現役看護師に向けたもので、医療業務に必要な英語力を証明するだけで看護の資格が、試験を受けずとも書き換えることができる制度となる。

 

☆フィンランド…福祉を学びたいなら北欧。また、フィンランドの医療は国内外で高く評価されている。イギリスの研究チームが、先進19カ国を対象に行った研究でも、ヨーロッパでは、オーストリア、デンマークに次いで適切な時期に適切な処置を行っていると評価されている。国民の約90%が自国の医療に満足しているという統計がでており、これはEU平均の2倍以上の数字。

 

☆イタリア…イタリアは精神科領域の地域ケアが発展している国。早く地域医療を取り入れ、従来型の施設ケアから地域ケアに切り替えたエリア。日本でいうところの退院促進支援システムも充実しているとのこと。

 

☆ドイツ…心臓外科が進んでいる国。医療先進国なので進んだ技術を身に着けたい人はピッタリ。看護師全体の1割以上が外国籍の看護師で成り立っている。

 

☆ニュージーランド…世界的に見ても進んだ介護医療のがニュージーランド。なんとオーストラリアの免許にも書き換えできるとのこと。

と、少し探しただけでも結構出てきました。希望者、増えているのではないでしょうか^^

 

次に必要な能力

2.英語力

はい、来ましたねー一番難しいやつですね…笑

これは、それぞれの国によって基準が違いますが、その基準によって人気の差も出てきているみたいです。例えば同じ英語圏で比べてみますと、

アメリカ:

  1. TOEIC725点、TOFEL540点以上の語学力

イギリス:

  1. IELTS 7.0以上の語学力(TOEIC870~970点、英検1級相当)

オーストラリア:

  1. IELTS 7.0以上の語学力(TOEIC870~970点、英検1級相当)

 

あー。。。なんかすでに心が折れる感じがしますね(笑)

他の国にも基準があると思いますが、ぜひ調べてみてください。ただ、おそらくまあまあ高いと思います。医療現場でコミュニケーション難で仕事のパフォーマンスが落ちたらまずいですからね…

 

そして、実はこれが最も難関?な

3.就労ビザの取得

就労ビザの取得は、国ごとの雇用や社会情勢に影響されるため、外国人看護師へのビザの発給を制限している場合があるとのこと。例えばアメリカやイギリスでは、不足職業リストに看護師が載っていないため(2016年5月現在)自国民の就職率も低い状況で、外国人看護師の就労人数を制限しているとのこと。

なので状況にあわせて難易度は変わってくると言っていいでしょう。

 

とまあ、こんな感じで、この3つの条件をクリアできれば、無事晴れて、海外で看護師として働くことができます!

 

でも、すごい難易度高そうー。。

そりゃあ、そうですよね、日本で看護師として働くのも結構大変ですし。

医療をスキルとして活かす場合「日本人である強み」と言うのはあまり関係ありません。命を救えれば、なに人でもいいといますか。

なので、シンプルに医療スキルそのもの言語コミュニケーション能力、これが求められるというわけですね。

逆に、一回どこの国でも働けるレベルに持っていけば、最強になれる気もしますね^^

 

 

ところでインドで医療の仕事はないの?

上記のように、日本のサイトに登場するのはすべて先進国…(ボランティアは途上国だったけど)個人的には先進国だと思っているインド(しかしまだまだ一般的には途上国)ですが、看護師として働く方法はあるのでしょうか?

Ans.あります

 

ただ、インドの看護師事情は日本と大幅に違います。まず給与面ですが、平均月収2万円程度。准看護師が1万5千円程度。

日本人のインドでの就労の場合、給与はVISA基準以上出ますが「インドの病院側が日本人看護師を雇う理由がない限り、雇用はないのでは?」といったところ。

しかし、看護師免許を持っていることで優位になる仕事というのは存在します。

例えば

医療通訳」…日本人患者さんとインドの医療機関との間に入り、診察をサポートするお仕事

ヘルプデスク」…何か体調不良があった場合に日本人が問い合わせる窓口のような仕事

もちろん、常に求人はあるわけではありませんが、サービスとして存在するため、もしかしたらあなたの資格を活かしてお仕事出来る日がくるかもしれません。

 

こうやって調べてみるだけでも意外と方法っていっぱいあるんですね。

実は私、大学時代は「看護留学」というものは知りませんでした。知ってたら、何か目指していたかもしれませんね…

こういう進路の選択肢を知るということはとても重要です。知らないということは認識できないということなので、その時点で既に目指せません。でも知っていれば、可能性は0ではありません。

今回お伝えした海外で看護師として働く手段は、なかなか大変な方法だとは思いますが、多分出来るとは思います。

おそらく、東南アジアの若い看護師は、日本で看護師として働くために上記のような条件をクリアすべく、必死に頑張っています。それと同じ感じです。

 

この記事が誰かの進路選択のお手伝いになれば幸いです(´・ω・`)

 

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KAYO OSUMI

函館生まれ 北海道大学医学部卒。2016年9月よりインドの現地採用で就業。当時よりインドに進出する日系企業向けに、インド現地の話題やビジネスに特化した記事を合計600本以上執筆してきている。2018年1月から東京拠点に移し活動を続ける傍ら、現在は株式会社メルカリのインド人・外国籍エンジニアの就業支援。引き続きインドのマーケティング、調査、人材採用を強みとする。
Kayoreena
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